Trichophyton rubrum による犬の皮膚糸状菌症の1例

久しぶりに臨床の論文を書き始めました。

ネタは今年の春ぐらいに頼まれた物。

忙しいプラスあまりモチベーションがあがらなかったのでそのままになっていました。

頼まれた先生から電話があり、さらに教授からも催促されたためようやく重い腰をあげました。

世間はシルバーウィークですが朝から大学でせっせと執筆作業です。

症例は全身に痂皮を付着したヨーキー。

初診時にスタンプで棘融解細胞が認められ天疱瘡が疑われたため、バイオプシーをしたところPAS染色で真菌が見つかったという症例。

ただこの真菌がめずらしいものでTrichophytonの中でも時々見られるmentagrophyteではなく、rubrumであることが遺伝子解析でわかったということです。

そもそもTrichophytonによる犬の糸状菌症はMycrosporumのようないわゆる典型的なパッチ状の脱毛を作らず、今回の症例のように丘疹、膿疱ができて、それがはじけて痂皮を付着することが多いみたいです。

病理も変わっていて棘融解細胞や液状変性、壁性毛包炎などが見られ、あたかも免疫介在性疾患のような組織像を呈します。

これは真菌に対する宿主の免疫応答の結果と考えられています。

久しぶりに臨床関係の調べものをしましたが、気がつくとお昼も食べずに時間を忘れてやっていました。

よい気分転換になりました。

ただできあがりにはもう少し時間がかかりそうです。

この連休中に終わらせたかったのですが・・・

にほんブログ村 その他ペットブログ 動物病院・獣医へ
にほんブログ村
にほんブログ村 大学生日記ブログ 大学院生へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

コメント

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

小林哲郎

Author:小林哲郎
皮膚免疫を専門に研究している獣医研究者。
2014年よりアメリカNIHに留学。

フリーエリア

にほんブログ村 その他ペットブログ 動物病院・獣医へ

FC2カウンター

カレンダー

04 | 2017/05 | 06
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
ページの先頭へ戻る