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研究は競争ではない

科学者の卵たちに贈る言葉(笠井献一)という本を今読んでいますが、これは研究という知的営みを人生の生業としていこうと思う人はぜひ読んでおくべき素晴らしい本です。
江上先生が生前に発せられた心に直接響く言葉が満載されている本ですが、その中でも「研究はスポーツ競技ではない、目的は他人に勝つことではない」という言葉にはがつんとやられてしまいました。

はっきりいって研究は競争です。
研究の最前線ではいかに早く新しい発見をし、いかに早くそれを論文にして発表するか。
1番が大切であり、2番手は同じ成果を出していたとしてもその存在意義はほとんど無に等しくなります。
それぞれの研究者はいつも自分の研究が二番煎じになるのではないかという恐怖に突き動かされながら研究を行っています。
僕自身も今行っているプロジェクトが今まで多くの人が疑問に思っていた問題の答えに近づくトレンド的な研究だけに、いつ似たような研究が世に出て来るか内心気が気でありません。
しかし競争を意識するあまり、生命現象の複雑な機構を明らかにするという科学の本質を忘れてしまっては本末転倒です。
最近僕も早く論文にしたいという思いが強く、そんな研究の本来の意義を忘れてしまっていました。

どんな研究でもそれがものごとの本質を明らかにしようとする目的を持って行われたものでればそれは等しく重要であるはずです。
1番になるのか、2番になるか、ネイチャーにのるか、あるいは一部のコミュニティーのひとしか見ないような雑誌にのるのか、それは結果論であり、目的にしてはいけないのです。
これからも目の前にある生命現象に真摯に向き合い、自然に色々教えてもらおうと思います。
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プロフィール

小林哲郎

Author:小林哲郎
皮膚免疫を専門に研究している獣医研究者。
2014年よりアメリカNIHに留学。

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