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犬のアトピー性皮膚炎の治療: 犬アトピー性皮膚炎国際調査委員会による標準的治療ガイドライン2010

Olivryから依頼されて僕が翻訳したveterinary dermatologyの論文がweb上にアップされました。

「Treatment of canine atopic dermatitis: 2010 clinical practice guidelines from the International Task Force on Canine Atopic Dermatitis」

「犬のアトピー性皮膚炎の治療:犬アトピー性皮膚炎国際調査委員会(the International Task Force on Canine Atopic Dermatitis)による標準的治療ガイドライン2010」

これは世界中の獣医皮膚科医が集まって定めた犬のアトピー性皮膚炎の治療のガイドラインで、これからは皆さんこれに従って治療していきましょうというものです。
現在フランス語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、ギリシャ語、日本語、中国語の翻訳が終了し、スウェーデン語、デンマーク語、スロバキア語への翻訳が進行中、ポルトガル語、ロシア語、ペルシャ語を募集しているようです。

結構長い論文で全て読むのは大変ですが、犬のADの治療のスタンダードが書かれていますので目を通しておいて損はないと思います。
僕が夏休み中に沖縄でせっせとやった仕事ですのでぜひぜひ皆様ご覧になって日々の診療に活用していただければ幸いです。

以下がリンクです。

http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-3164.2010.00889.x/suppinfo

abstractも載せておきます。

アトピー性皮膚炎(AD)は犬によく見られる慢性再発性の瘙痒性皮膚疾患で、その治療法は時代や場所によって異なる。最近行われた質の高い無作為化比較試験と系統的レビューにより、どの薬剤が一貫した有効性を示すかについての指針が確立した。現在、犬アトピー性皮膚炎国際調査委員会(The International Task Force for Canine AD)はADの犬の治療に多角的なアプローチを推奨している。急性悪化期には、悪化原因の同定と除去の試みの後、刺激性の少ないシャンプーによる薬浴とグルココルチコイド外用剤の組合せによる治療が推奨される。必要であれば経口グルココルチコイドと抗菌薬による治療を追加する。慢性ADの犬にはいくつかの治療の組み合わせを検討する必要がある。繰り返しになるが、まずADの原因因子を同定し、可能であればそれを除去する。現在確認されている原因因子は食物、ノミ、環境アレルゲン、ブドウ球菌などの細菌、マラセチアなどの酵母菌などである。皮膚と被毛の衛生状態と管理は刺激性の少ないシャンプーによる薬浴と必須脂肪酸の含まれたサプリメントによって向上する。瘙痒と皮疹の重症度は抗炎症薬を組合せることによって軽減できる。これまでのところ高い効果を示すエビデンスが認められている薬剤は、外用および経口グルココルチコイド、経口シクロスポリンおよび外用タクロリムスなどのカルシニューリン阻害薬である。これらの薬剤の投与量と投与頻度は、薬の効果、副作用、コストなどを考慮し、それぞれの患者に合わせて調整する必要がある。患者が過敏反応を示す環境抗原に曝露され臨床症状が再発するのを防ぐために、可能であれば抗原特異的減感作療法を実施するのがよい。

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プロフィール

小林哲郎

Author:小林哲郎
皮膚免疫を専門に研究している獣医研究者。
2014年よりアメリカNIHに留学。

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