5月の皮膚病理カンファレンス

昨日は農工大で皮膚病理カンファレンスでした。
今月はゴールデンウィークがあったこともあり、症例は少なく、2例だけ。
季節性に鼻稜部に脱毛を認めるゴールデンと、強い掻痒とびらん、潰瘍を認めるネコ。

ゴールデンはseasonal flank alopeciaによく似た臨床と病理でしたが、鼻にできるの?という疑問。
ただScottの教科書によると、cyclic follicular dysplasiaの中にseasonal flank alopeciaが含まれるということなので、今回のは鼻に見られたcyclic follicular dysplasiaでいいのではないかと思います。
いずれにしても珍しい症例です。

そのほかに今回はおまけで2例行いましたが、一つは全身に瘢痕性脱毛が見られたブルテリア。
もうすでに何が原因でそうなったのかはわかりませんが、瘢痕性脱毛ですので理論的にはもう毛は生えてこないでしょう・・・
傷が治った後に瘢痕ができてそこから毛が生えてこないとの同じです。
これは毛包を再生するためのバルジ領域に存在する毛包幹細胞までやられてしまっているためです。
もうこうなってしまったら植毛しか治療法はありません。
しかし全身の毛がないので自家植毛はできませんし、あとはアデランスかリーブ21に頼んで人工植毛を行うしかありませんね。
毛包幹細胞の研究を行っているものとしては非常に興味深い症例です。
でもかわいそうなブルテリアです。


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プロフィール

小林哲郎

Author:小林哲郎
皮膚免疫を専門に研究している獣医研究者。
2014年よりアメリカNIHに留学。

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