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皮膚病理カンファレンス

水曜日は月一の皮膚病理カンファレンスを農工大で行いました。
今回の症例は8例。
どんなのがいたかというと、
高齢発症のアトピー性皮膚炎のプードル
ペニスのびらん
表皮向性リンパ腫
Demodex
角化の亢進が見られ微量元素欠乏症が疑われたシーズー
治療中の無菌性結節性脂肪織炎のダックスに認められた痂皮を付着した多発性の結節
皮膚糸状菌症のジャックラッセルテリアに認められた潰瘍病変
アロペシアX疑いのチワワ
などなどです。

アトピカ治療中の脂肪織炎のダックスはパピローマだと思って取ったのですが、結果は化膿性肉芽腫。
これがいわゆるsterile granuloma and pyogranuloma symdromeに当たるのかどうか。
病理は矛盾していませんし、もともとの脂肪織炎と関連性があると考えるのが妥当でしょう。
でもそもそも最初にあったのは脂肪織炎だったのか?
それとも真皮の肉芽腫が皮下にも波及したものだったのか?
今となってはよくわかりません。
今後経過観察をしていけば何かわかるかもしれません。

それにしても日本にはこの無菌性結節性脂肪織炎もしくはこれに関連した疾患がアメリカやヨーロッパに比べて多いです。
ウィスコンシンに行ったときもその話題になりましたが、デボアは20年間で2、3例しか見ていないと言っていました。
こちらでは半年で2、3例でしょうか。
そして多くがダックスで、Scottの本に記載されている病態と少し違うような気がします。
第一選択が外科的摘出で多くが完治すると書かれていますが、こちらのものは多くが長期的な免疫抑制剤による治療を必要とします。
たぶんダックスの遺伝子のポピュレーションがアメリカとはだいぶ違うのだと思います。
そう考えると日本は日本で、日本特有の疾患的特徴にあった治療を確立していく必要があるのかもしれません。
アメリカの教科書の通りに治療してもうまくいかない可能性もあるということです。


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プロフィール

小林哲郎

Author:小林哲郎
皮膚免疫を専門に研究している獣医研究者。
2014年よりアメリカNIHに留学。

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